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第14回 首都圏動物記韓国篇

 とにかくハトは、このサイクルを年に何回もくりかえす。だから繁殖率はとても高い。しかも家禽化された過程があったことで人を過剰には恐れなくなり、栄養豊かな食生活と屋根のある暮らしが当たり前になった。
 こうして平和の象徴であるハトは、東京においては駆除の対象となってゆく。
 確かにハトにベランダなどに住みつかれると被害は甚大だ。乾燥した鳩糞から発せられる菌は、人の呼吸器官から体内に入って肺で発病巣をつくり、さらには血管を通って最終的に脳の中枢神経を侵すことがある。ハトの糞が起因の病気としては、アレルギー性疾患や、クリプトコックス症、およびニューカッスル病などがある。いずれも感染したらかなり厄介な病気だ。おまけに最近では鳥インフルエンザの不安もある。
 ただしドバトは勝手に捕獲したり殺害したりすると鳥獣保護法違反で罰せられる。ちなみにキジバトは狩猟鳥獣なので、狩猟期間であれば捕獲して食べてもお(とが)めはないようだ。つまりこれもまた人様の都合。

 拉致されて勝手に改造されてその後に解放されたというこの経緯は、ショッカーに拉致されて改造人間の手術を受けながら脱走して、以降は悪の軍団であるショッカーと闘う本郷武(仮面ライダー)を思い出す。ハトはそもそもが武運長久を願う神の一部なのだ。闘いは実はお手のものかもしれない。
 ふと気づく。かつて日本が朝鮮を併合していた(つまり植民地にしていた)時代、この国の各地には多くの神社が建立された。戦勝を祈願する八幡神社も多くあっただろう。ハトたちが日本から連れてこられたとしても不思議はない。
 朝鮮の人々は日本古来の神を敬い、天皇陛下を崇(あが)め奉ることを強制された。先祖古来から伝えられてきた言語や名前すら奪おうとする皇室民化政策とは、すなわち改造計画と考えることもできる。

 撮影は終わった。僕は次のロケ地に移動する。意識の底では、ハトたちとこの国の人たちにゴメンナサイと詫びながら。

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