お堀における外来種の隆盛はすさまじいようだ。スッポンやミシシッピアカミミガメだけではない。13ある堀の一つ「牛ケ淵」を環境省が 2000年に調べたとき、網に掛かった魚3400匹のうち、3356匹をブルーギルとバスが占めた。つまり98%が外来種。本来の在来種であるモツゴは30匹で、ジュズカケハゼに至っては、このときに捕獲できたのはたったの4匹だった。
スッポンの姿はいつのまにか消えていた。もちろん可能なかぎりは在来種を守るべきだとは思う。でも在来種を守るために大量の帰化動物を駆除したりするならば、僕はそれもまた違うと思うのだ。
あらゆるジャンルでグローバル化は進む。そして交雑する。それはこの小さな国の宿命だ。僕はお堀から顔を上げる。石垣の向こうには御所があるはずだ。
01年の天皇誕生日直前に、ワールドカップ日韓共催(02年)について触れながら今上天皇は、「桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると『続日本紀』に記されていることに、韓国との所縁を感じています」と記者会見で公式に発言した。
天皇陵が一般公開されない理由などをめぐって、メディアだけではなく一般の人たちも、声を潜めて「タブーらしいよ」などと囁き合っていた天皇家と朝鮮半島との関係について、125代目の今上天皇自らが、あっさりとカミングアウトしたわけだ。
でもこの事実を覚えている人はあまりいない。なぜならテレビや新聞は、この公式発言をほとんど報道しなかったからだ。何だかなあ。天皇の記者会見を報じないほうが不敬じゃないかと思うのだけど。