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タネの話 写真・文/埴沙萌(はにしゃぼう) プロフィール等は「埴沙萌の植物記」

はじめに 果実と種子~ミとタネの違いは?

 木や草は花を咲かせたあと、あのきれいな花びらが散るころから、だいじなそして大きなしごとをはじめています。種子づくりです。
 花は、昆虫や風などにはこばれた花粉がメシベにつくと、子房や、子房のなかにある胚珠(ハイシュ=種子のたまご)の生長がはじまります。子房は生長して果実になります。果実は、種子を守り育てる部屋です。子房のなかの胚珠は生長して種子になります。

 写真(1)は、ヒマワリの花の子房をカットしたものです。ヒマワリの花は小さな花が集まった花束になっていますが、その花の一つをとりだしたもので子房の中に胚珠(種子のタマゴ)が入っているのが見えます。

 写真(2)は、生長した果実の断面です。子房の皮は固い殻になって、生長した種子を守っています。大きくなった種子の先端のとがった部分は、胚珠が母体から栄養分をもらっていた、ヘソの緒にあたるところです。なにかのアクシデントがあって、胚珠が受精できないこともあります。そんなときには子房だけが生長して、種子の無い果実になります。
           
 生長した種子をおくりだすのも、果実のしごとです。できるだけ遠くへ行けるように、いろんな旅行用具をくふうしています。この連載『タネの話』では毎週、そんな果実と種子のことを書いてゆきますが、文章のなかの果実は実(み)のことです。種子はタネのことです。

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