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大人の科学メールマガジン No.38 平成16年6月7日発行
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こんにちは。学研の湯本です。またしても以前のメールマガジンから1ヶ月以上が
経過してしまいました。ここのところ、次の新作の追い込み等でたてこんでしまい、
なかなかメールマガジンを出せませんでした。申し訳ございません。今回は、この間
試行錯誤していた、新作の情報をお届けいたします。
- Contents -
01 -大人の科学からくり人形シリーズ第三弾は「段帰り人形」に決定!
02 -お待たせしました マイキット情報
03 -メカモ・インチウァーム予約情報
【01】……………………………………………………………………………………………
大人の科学からくり人形シリーズ第三弾は「段返り人形」に決定!
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大人の科学シリーズでは過去、茶運び人形(大江戸からくり人形)、弓曳童子と、
からくり人形を商品化してきました。おかげさまで、どちらも大変ご好評をいただき
ました。また、お求めいただいた方から、たくさん次のリクエスト等のご要望をいた
だきました。ご連絡いただきました皆様、ご意見ありがとうございました。
編集部でもいろいろと検討を重ねていたのですが、皆様の声なども反映し、次回作
は「段返り人形」を販売することに決定いたしました。
「段返り人形」とは、階段のような段を、人形がトンボ返りをしながら下りてくる
というもので、からくり人形指南書として有名な江戸時代の機械工学書「機巧図彙
(からくりずい)」にも設計図が掲載されています。一部では、茶運び人形、弓曳童
子とともに、「日本三大からくり」ともいわれている人形なのですが、実は現代では
あまり一般的ではありませんでした。その訳は、このからくりは、人形を動かすため
の重心移動の機構に、水銀を利用していたからでした。
さらに、水銀を使って実際江戸時代のものを動かそうにも、調整が実にシビアなも
のだったのです。なぜなら、水銀というのは蒸発しますし、温度により粘性が異なる
ため、演ずるときの気温や水銀量に併せて、実に緻密に調整しないと動かないという
ものなのです。先日NHKで放映されたからくり人形の特集に、この段返り人形が登場
しておりました。このとき、私の知り合いのからくり人形師がスタジオでの収録に立
ち会ったのですが、実際に水銀を使った人形の調整は非常に難しく、たいへん神経を
使うものであったということでした。
何とこのとき、微妙な重さの調整をするために、人形の足の裏をわずかに削って微
調整してようやく満足に動いたほどなのです。そのため、製品化は大変難しいといわ
れていました。
もちろん大人の科学シリーズとして発売する商品に水銀を使うことはできません。
水銀を使わずに、どのような機構で同じ動きを再現するか。しかも、誰でも簡単に組
み立てできるように、さらにシビアな調整は必要ないように・・。このテーマを、こ
の間ずっと試行錯誤していたのですが、何とかこれを開発することに成功しましたの
で、本日ここに発表いたしました次第です。
すでに手作りレベルの試作品ができておりますので、どうぞご覧ください。実際に
段帰りを行っています。(人形の顔は、弓曳童子のものがそのままつけてあります。
別の顔に変わります。)
http://shop.gakken.co.jp/otonanokagaku/mailnews/img/dan3.jpg
http://shop.gakken.co.jp/otonanokagaku/mailnews/img/dan2.jpg
http://shop.gakken.co.jp/otonanokagaku/mailnews/img/dan1.jpg
水銀を使わずに実現した機構は、いずれご紹介いたします。現在順調に開発が進ん
でおりますので、今年中には発売までこぎつけられると思います。続報をご期待くだ
さい。
【02】……………………………………………………………………………………………
お待たせしました マイキット情報
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マイキットにつきましては、しばらく何もお知らせしておりませんでした。大変申
し訳ございません。実は、ある方から「開発が中止になったようですが・・」という
メールをいただいてしまったのですが、開発は中止しておりません。この間、メカモ
や他の新作をやりながら、ずーっと開発は続けております。以前「回路の検証中」と
お知らせしたと思うのですが、今も検証が続いております。
復刻版ですので、当然現在入手可能なパーツで作らなければなりません。そのため
過去の回路といえど、ほとんどそのまま使うことができず、回路設計をやり直し、そ
の回路を検証するという地道な作業がひたすら続いております。
現在、200以上の回路を検証中ですが、この中から最終的に120〜150回路に絞り込
んで商品化したいと思っています。
本日は、この回路検証用のダミーの写真をご覧いただこうと思います。
http://shop.gakken.co.jp/otonanokagaku/mailnews/img/my1.jpg
実は、現時点でお見せできるものはこれだけしかありません。このダミーを元に、
ひたすら回路の検証を行っております。そのため、本体を木にしようか、プラスチッ
クにしようかという事などもこれから決定するという段階で、モックアップ試作等も
まだ先になりそうです。その他の新作などもあるため、マイキットは何とか来春あた
りに発売できればと考えております。お待ちいただいている皆様には、大変申し訳あ
りませんが、現在も開発継続中ですので、今しばらくお待ちいただければと思います。
【03】……………………………………………………………………………………………
メカモ・インチウァーム予約情報
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メカモシリーズの予約には、本当にたくさんの皆様のお申し込みをいただきありが
とうございました。スタッフ一同感謝しております。三作目の「インチウァーム」の
当メールマガジン読者限定の特別先行予約は、6月15日からスタートの予定です。現
在ビデオの撮影中ですので、次のメールマガジンでは、ビデオで動きをご覧いただく
ことができると思います。
予約につきましては、直前にまたご案内を差し上げます。
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(株)学習研究社
科学ソフト開発部教材開発室 湯本博文
e-mail:otonanokagaku@gakken.co.j
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