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大人の科学実験村 第4回 花の色素で太陽電池作りに挑戦!

選りすぐりの色素で
大きい電池を作ってみるしかない!

 一晩置いたために酸化チタンおよび色素がフィルムから剥がれたのかもしれない。とにかく、酸化チタンの塗りは昨日よりも厚め、そして時間を置かず素早くフィルムを貼り合わせようということで、大慌ての作業だった。

 そしてできたのが30cm×40cm大のローズヒップティー2枚、ガーベラ、バラ、マリーゴールド各1枚ずつの新大判色素増感太陽電池5枚である。

 とりあえず、ローズヒップティー電池1枚をテスターで測ると、おおお、6.3mAを示したではないか。6mAを超えれば、モーターは動く。西脇主任が慎重にモーターに接続した。

サイズを2倍にして再挑戦だ!

15.作戦変更! サイズを大きくして、酸化チタンも多く吹き付けたものを作ることにする。16.時間がない。手早く導電テープを貼る。17.ヨウ素溶液を注入する。ヨウ素溶液が広がると同時にテスターの数値がぐんぐん上がっていく!

燦々と降り注ぐ太陽光を受け、モーターが回り始めた。

 そうすると、おおお、1枚の電池だけでプロペラが回転したではないか。思わず全員が声を上げた。そして喜びの余韻を潔く捨て、素早く次の作業にかかる。酸化チタンがフィルムからはがれ劣化するので、手早く5枚のフィルムを並列につなぎ、ヘリウムガスで膨らませた飛行船に貼り付けなければならない。よっしゃああああッ! で、村民総出の貼り付け作業が始まった。

 6月5日午後3時半、手作り色素増感太陽電池を搭載しプロペラを回転させた飛行船「大人の科学マガジン号」は、八郷町実験村の青い空に、確かに浮かんだのである。

18.サイズを大きくして、酸化チタンの量を増やした電池は、たった1枚でモーターを回した! 回転スピードがゆっくりなので、写真を撮ると、止まっているようにしか見えない。19.さっそく飛行船にモーターをとりつける。20.1つのモーターを回すために大きいサイズの色素増感太陽電池を5枚並列につなげる。これは頼もしい。
大成功!手作り太陽電池が大空に浮かんだ…。

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