「面白そうだから、ぜひ協力したいです」
忙しい合間を縫って、伊藤有壱さんは、本誌のために『NORABBITS' MINUTES』のキャラクターを使って、オリジナルアニメーションを制作してくださった。
合計40コマの撮影、時間にして4秒しかない。アニメーションの世界を知らない人にとっては、たかが4秒、たったの40コマと思うかもしれない。しかし撮影現場の苦労、制作者のこだわりを知ると、「たかが」なんて、決して口には出せない。40コマを制作するのに、2時間もの時間を要したのだから。いや、準備、加工を含めると、もっと多くの時間がかかっている。
そんな苦労の末に生まれるアニメーションの撮影現場を記録した貴重な動画を見てもらおう。クレイアニメーションは、こうして生まれる。
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クレイアニメーションの制作工程
- セッティング
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撮影までの準備は大変だ。今回は、すでにあるセットとキャラクターを使用したが、一から作るとなると、何か月もの準備期間が必要になる。
- 演技
アニメーターと呼ばれる人形を動かす人によって、演技が作られる。ただ、動かすのではない。重力や、動きの自然さなどを考える職人技が必要なのだ。
- 表情を変える
それぞれの人形には、目、口などのパーツが用意されていて、それをコマごとに変える。細かい作業の連続によって、人形に表情が生まれてくる。
- 撮影する
動きが決まったら、カメラ、照明の邪魔にならないようにアニメーターは人形から離れる。静まり返ったスタジオにシャッター音が響き、緊張感が漂う。
- 確認
伊藤有壱さんも制作に関わった『クレイタウン』という、アニメーション制作ソフトを使って、前後の動きを確認しながら撮影していく。
撮影現場の様子をさらに詳しく知りたい人は、大人の科学マガジンVol.15本誌をご覧ください。
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撮影後、伊藤さんに、ふろくの映写機で作品を見ていただき、感想をうかがった。
伊藤「いやぁ、紙の画質の悪さが味になってますね。独特の感動があるよね。8mm映画を撮っていた高校時代を思い出したよ。原点に戻った感じ。」
今回、動画でメイキングを紹介した『NORABBITS' MINUTES』オリジナルアニメーションと、それとは別に提供いただいた『プッチュ&ボッチョ』という作品が、紙フィルムになって本誌についてきます。ご自分で手作りした映写機で、ぜひ上映して、独特の感動を味わってみてください。
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