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ふろく電ブロminiのできるまで

2.ブロックは少なく、回路は多く

電ブロminiの構成要素を単純に分けるなら2つしかない。本体とブロックだ。ブロックに収まりきれない電子部品は本体に収めるしかない。しかし、ふろくの箱の大きさは決まっているので本体自体はあまり大きくはできない。基本機能を維持するという命題に基づいた検討の結果、アンプ、スピーカー、ボリューム、アンテナコイルといった最低限のものだけ残した。ラジオ、アンプ、うそ発見機といった人気回路を組めるようにするためだ。製品版に使われていたメーターとCdS、さらにバリコンは泣く泣くはずした。バリコンは、ラジオのチューニングに使われる部品だが、チューニングの方式をコイルにフェライトコアを出し入れするμ同調という方式にすることで、クリアできる。

▲電ブロmini「試作機」(左)と電ブロmini「完成品」(右)の電子回路部分。

続いてブロックの検討に入る。最低限必要と思われる電子部品、トランジスタ、ダイオード、高周波コイルを1種類ずつ入れ、それに値や容量の異なる抵抗やコンデンサ、必要なリードブロックを用意した。残念ながら、他と比較して原価の高いトランス、リード線で代用できるキースイッチのブロックはオミットした。トランスを外すとできる回路の数が一気に減ってしまうが、これはすでに対応策を考えていた。また新しい部品として、豆電球の代わりにLEDを採用した。

当初は4×5列をイメージしていた。製品版の回路集を参考に何種類の回路が組めるのか、検討の日々が続く。やってみるとこれでは15種類くらいしか、組めそうにない。どうしてもブロックが不足してしまう。不足ブロックを追加して、5×5列、6×6列といった構成で検討をくり返す。
 
製品版の1/3の価格で、1/3の回路数を確保したい。当初からの目標だった。
 
6×6列の構成だとかなり余裕をもって50回路はクリアできそうだった。だがコストを考えるととても予算内に入りそうもない。そこでウルトラCのアイデアが出てきた。それは…。

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