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Gakken PRESENTS 大人の科学:製品版

その他の実験

磁界探知式鉱石ラジオ

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検波の秘密

電波を発する発信機と電波を受信する受信機。
「磁界検知式鉱石ラジオ」をもとに、その仕組みをご紹介します。

 ラジオ局から発信され、遠く伝わってきた高周波から音声の振動を取り出すためには、<検波>という働きが必要です。

 受信はまず、空間を伝わってきた高周波をアンテナが捕まえることから始まります。

 アンテナのまわりの空間に電気と磁気の振動が生じると、アンテナを作っている金属の内部の電子が力を受けて動かされ、振動する電流=交流電流を生み出すのです。このキットに付属しているアンテナはエナメル線(銅線)を巻いてありますが、これは磁気の振動によってアンテナ内部に電流を生じさせています。

 一方、長いコードを張るタイプのアンテナは電気振動を利用しています。電気と磁気の振動方向にそれぞれのアンテナをうまく向けると一番よく電波を捕まえることができますね。

キットの高感度ループアンテナ

 アンテナによって、ラジオにはまずプラス・マイナスの両方向に動く電流が生じます。(図3

 これを一方向にしか電流を流すことができない性質(整流性)を持つ部品に通すのです。すると、振動する電流は、マイナス部分が無くなって図4のような姿になります。

 これをクリスタルイヤホンで聞くと、クリスタルイヤホンが高周波振動の部分をカットしてくれるので(コンデンサの効果によります)、音声の振動のみを聞くことができるのです。

図3

 放送局はそれぞれに決められた振動数で番組を放送しています。例えば東京のTBSラジオは954KHz、文化放送は1134KHzという具合です。私たちの身のまわりの空間には、いろいろな振動数の電波が重なり合って存在しています。では、受信する側では、どのようにこれらの放送局を聞き分けているのでしょうか。

 アンテナが電波を捕らえていることはすでに書きましたが、まずこのときアンテナとラジオに流れる電流は、受信回路にもっとも流れやすい電流なのです。発信するときに振動しやすい電波があるように、受信の時にもまったく同じような振動しやすい、流れやすい振動があります。

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