再び開村の日を迎える! 天気予報は曇のち雨
10月18日午前10時、学研本社前駐車場にて湯本村長が、「百聞は実験に如かず」のモットーを発し、第2回実験村の開村宣言がなされた。参加者は村の役員3名と読者代表村民5名、アドバイザーの小林と前田の2人。全員手分けし、おおむね2時間で、2tトラックをピンホールカメラ、すなわち「大きな暗い部屋」に作り上げた。
が、しかし。完成したのは、コンテナ後部の壁面に小さな3mm の穴が空いた暗幕で覆った暗い部屋、そこから約1.2mの位置に設置した、印画紙添付板が1枚という物件である。
これがほんとにカメラなの? と、小学生村民の田村啓朗が、怪訝そうな顔をする。そうなんだ、これがカメラなんだよ、と湯本村長が自信たっぷりに答えた。すべてのものの原点の構造は、あっけないくらいに単純。ジャンボジェット機の原点は紙飛行機、天体望遠鏡のレンズは葉の上に浮いた朝露、カメラの原点は小さな穴の空いた暗い箱。ようしッ! の掛け声とともに撮影実験開始だった。 |