近いところでは、太陽からやってきている宇宙線だが、太陽系外からも多くの宇宙線が飛来している。質量の大きな星はやがて超新星爆発を起こして死ぬ。その爆発の際、大量の素粒子が放出されるが、それが宇宙線の起源だと考えられているのだ。
宇宙線はエネルギーが非常に大きく、地球まで光速に近いスピードで飛んでくる。これを一次宇宙線と呼んでいる。 |
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この一次宇宙線が地球に降ると、空気の原子核とぶつかってエアシャワーという現象を起こし、バイオン(π粒子)やγ線を出す。
バイオンはミューオン(μ粒子)とニュートリノに変わり、一方γ線は電子になる。これら二次宇宙線と呼ばれるものは、大気を通過して地上まで降り注いでいる。ミューオンは電子のおよそ200倍の質量を持ち、大きなエネルギーを持っているため、霧箱の端から端まで届くくらいの長い飛跡を残す。 |