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[第1回]プラネタリウム・クリエイター 大平 貴之

「何でもとことん自分でやってみないと気がすまない!」
のは今でも同じ

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インタビュー映像~化学実験にはまる

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記者 ところで「化学実験に対する興味」は、その後、どうなったのですか?

大平 中学2年生になると、別の化学薬品がほしくなりました。例えば「水酸化ナトリウム」。これは、ナトリウムを水に入れると知って、「じゃあ、金属ナトリウムを手に入れればいいんだ」と。

まず食塩からつくろうとしましたが失敗。親に頼んだら「危ないものだからダメ」。どうしてもほしかったので、結局、自分で試薬問屋さんに電話して、取り寄せてもらいました。親に「ナトリウムならいいでしょ?」って伝えると「金属ナトリウムはダメだけど、ナトリウムならしょうがないわね」って……どちらも同じものなんですけれどね。

▲「必要なものが手元にあれば、安心します」とそろえたプラネタリウム製作のためのパーツ類。

記者 今では考えられないことですね。どれくらいの量だったんですか?

大平 25g。1cm角の棒状になっていて、それが瓶の中の灯油につかっているんですよ。

ナイフで切ると断面が銀色なんです。金属状みたいなのにナイフで切れてしまう。めちゃめちゃ柔らかい。しかも水に浮き、水面を走り回って、最後に消えかけたところで「ぱっ」て弾ける…いやぁ、興奮しましたね。

記者 すごい体験ですね。

大平 金属カリウムはもっと激しくて、水につけると赤い炎を上げながら走り回るんですよ。

記者 き…金属カリウムも…ですか?

大平 金属セシウムも買いました。1g6000円もして、空気に触れるだけで発火するんです。

記者 …金属…セシウム…!?

大平 今は手に入らない。オウム事件があってからは取り締まりが厳しいですからね。

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