2月25日の土曜日は「曇り、夜には雨が降ることも…」という天気予報だったが、慌て者の桜が咲き始めるかもしれないような、ほっかほかの晴天になった。
「記念すべき第10回の実験村です。今回は空気望遠鏡で土星観測に挑戦します」
湯本村長が茨城県立水戸第二高等学校の校庭で、開村宣言を発した。声がいつもより軽やかである。それはなぜかというと、当校は県下一の伝統を誇る女子高であるからだ。
よってずらりと並んだ村民7名は、ほんまもんの女子高生で、地学部の部員。天体に興味のある女子高生の存在が嬉しい村長の頬が緩んだ。実験は失敗しても、楽しい一日になると、内心そう思っていたかもしれない。
当校地学部は、顧問の岡村先生の指導で空気望遠鏡を手作りし、2005年は国際天文学連合のバリ島の会議で天体観測結果の発表をしてバカ受けした。2006年はプラハにて、英語で発表をやる予定である。部員たちの実績と将来は、本日の晴天以上にアッ晴れなのだ。
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