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大人の科学実験村 第4回 雪のパラボラアンテナで海外の衛星放送を受信せよ!

飛べ!僕らの花力発電飛行船!
今回参加の村民

編集部員3名に加え、参加希望読者の中から厳正なる抽選の結果、以下の2名に集まっていただいた。

太田宏明さん

もともとイラストレーターでエアブラシの達人。今は木馬作家。

津田 潤さん

タウン誌の編集長を経て、フリーライターに。万物に興味有り。


協力/東北大学多元物質科学研究所 内田 聡
文/かなざわいっせい 写真/加藤啓介 イラスト/加藤 徹

 実験好きが集まり、朝から晩まで実験に明け暮れる、架空の楽園(?)、その名も「実験村」。第4回のテーマは「花の色素で太陽電池作り」。さっそく、満開のお花畑にやってきた村民たち。まずは記念写真をパチリ! う~ん、おじさんと花の妙な取り合わせ、実験の方はだいじょうぶか~?

春の陽気の中、男ばかりが
お花畑に集合。そして開村!

これが色素増感太陽電池。蛍光灯の光でもモーターが回る。

茨城県フラワーパーク 山々と緑に囲まれたゆるやかな丘の上にあるフラワーパーク。四季折々の花と緑が楽しめます。

 4月下旬某日、「大人の科学」実験村の村長湯本が西脇主任に指令を発した。

 「東北大の内田博士が、色素を使った太陽電池の研究をしておられる。我々も野に咲く生の花から色素を抽出し太陽電池を手作りして、飛行船を飛ばすぞ。内田博士にそのノウハウを教わって来い!」
え、花で発電? そして飛行船…と絶句した西脇に、金子助役の妙に明るい声が飛んだ。
「強力な発電性のある花の色素を我々が発見したら、ノーベル賞だぞ!」
村長湯本と金子助役は頷き合う。そして、それより以後のことは、どこかの首相同様、末端役人西脇に徹頭徹尾丸投げの村長と助役の二人だった。

 西脇は単身、東北大学へ向かった。そして5月中旬、彼は色素増感太陽電池に関する知識を、ぎっしり頭に詰め込み帰京した。とりあえず今、日本列島は花満開の季節、材料だけは十分以上ではないか! と叫び、今回の実験の地、茨城県へ出発したのである。

 6月4日午後1時半、茨城県八郷町のフラワーパークにて、第4回実験村の開村宣言はなされた。不思議なくらいの晴天だった。参加者は村役人3名、読者代表村民の太田と津田に下働きのスタッフ若干名。

 「色素増感太陽電池は次世代の太陽電池である。多くの研究所では人工的に合成した色素を用い、フィルムに塗る酸化チタンも機械で塗装したり、炉で結晶化させたりしている。が、我々のは徹頭徹尾手作り太陽電池だ!」

 村長湯本が吠え、作業は始まった。


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