編集部での「新型プラネタリウムを作るなら」会議の中では、電球以外にも進化ポイントについて議論をかわした。その結果、「少しでも星をシャープにするためには、恒星球を大きくしたいね」「やっぱり、自動で回転してほしいよね」「ACアダプターはつけられないだろうか」「夜、つけっ放しで寝ちゃうことがあるから、電源が自動で切れる機能もほしいね」「南半球の星も作ってみたい」「天の川が映せるといいよね」などなど、さまざまな意見が出た。それらの意見を持って、いつもふろくの試作をお願いしている工房匠の永岡氏をたずねる。
「新しいプラネタリウムを作ろうと思うんですが、今回は専用の電球を作ろうと思います」という話をすると、
「そうだよね、電球は専用が必要だよね。そう思って中国で電球工場を探させてるから、いずれ試作が届くよ」
という返事が。これまで年に何度かプラネタリウムの新作の話をしてきたが、まさに今伝えようとしている今回方針を決めたことまで、先回りして電球の試作をお願いしているとは。まるで、編集部の動きをどこかで見ているかのような対応に驚きつつも、そのことに感謝し、あらためて今回の方針を伝える。
電球は日本の細渕電球さんに試作をお願いしたことやその電球の仕様について、また回転機構などあらたな機能を追加したいことをお話した。これまでにもそういう話をしてきたので、永岡氏の頭の中にはすでにだいたいの構造はできあがっていたようで、特に難しいところはなさそうだ。安価なACアダプターを見つけられるか、というところは中国の事情しだいだが、それ以外の機能については問題ない。編集部であらかじめ用意しておいた、前回の星のデータを原板サイズを大きく、星自体は小さくして製版フィルムで作った恒星球を渡して、それに合わせた機能見本の試作をお願いした。
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▲紙の恒星球は大きさを確認するために、
実際の投影像の確認用には製版フィルム(右)
を組み立てた。 |
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