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Gakken PRESENTS 大人の科学:製品版

からくりシリーズ

弓曳童子

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弓曳童子組立記:イチから組み立ててみました。

「弓曳童子」の組み立てを「大人の科学」ファンのライター氏にチャレンジしていただきました。パッケージが届いたところから完成して弓を射るまでの過程を3日に分けてご紹介します。

※写真はクリックすると拡大表示できます。

1日目 → 2日目 → 3日目

3日目

 ついに最終日。昨日の涙も乾いたところで、一気に仕上げるとする。矢立ての組み立てからスタート。まず天板を取り出し、下に滑車、上に矢立てささえをつける。矢立て扇をねじで止めた矢立て受けを矢立て軸に取り付け、その軸を矢立てささえに差し込む。で、天板の下側から矢立て軸に高さ調整ダイヤルを取り付ける(写真20)。ここまでの作業はいたってスムーズ。なんか、どんどん勢いに乗ってきた感じだ。

 次に、矢立てに透明な糸を取り付ける。なぬ、また糸か!? 昨日の今日なので、糸と聞いただけで腰が引けてしまう始末。ただし、この糸は黒い糸より細い反面、それほど硬度がないので結びやすい。ほっとしながら、難なく取り付けた後、天板の下側へ引き込む。これで天板は出来上がりなので本体と合体(写真21)。

 実は、さっきの糸を引っ張ると矢立てが動く仕組みになっている。その糸を天板下の滑車の軸に2回巻きつけ、その先におもりをつける。それによって、矢立てから矢が1本抜かれるたびに、人形の右手が下りる位置に次の矢が来るように矢立てが動くってワケ。なるほど、これまたよく考えてあるもんだ。で、唐子人形を組み歯車に取り付ければ、天板の下の作業はほぼ終了(写真22)。ゼンマイを回して動かすと、唐子人形がせっせせっせと組み歯車を動かす。その姿が何ともほほえましい。

 さて、お待ちかねの左腕の取り付けにかかろう。左腕の弓に弦を張り(写真23)、そのまま左腕を左半身に差し込み、カム板1にはめる(写真24)。続いて、直前に左腕の下の出っぱりに結んでおいた黒い糸を、左半身の穴に結ぶ。またもや黒い糸の登場だが、もはやビビることなし。人間は一日で成長するのだ。というより、結びやすい位置だっただけなんだけど。

 

 で、ここからがクライマックス。矢立てと右腕の位置調整だ。人形の右手が矢を掴んでくれなければ、矢も弓も何も意味なし。ここはひとつ、慎重に行きたい。 が、右腕を前に出した段階で、親指と人指し指のすきまに矢がうまく入らない。矢立てを上下左右に動かすものの、なかなか。 でも、慌てない慌てない一休み一休み。まるで一休さんの心境で心を落ち着かせ調整を重ねた結果、ついに掴んでくれたのである。矢が弓にうまくつがえるようにもなったし(写真25)、よし発射準備OK!

 スイッチを停止位置にして、ゼンマイを目一杯巻く。矢立てに4本の矢をセット。まずは単発発射だ。緊張の面持ちでスイッチを第1段に下げる。するとどうだ。おお、矢が飛んでいくではないか。続けて、スイッチを第2段に。おおおお、4連射だあああ! この興奮を誰かに伝えたかったのだが、周囲には誰もいなかった。でもいいのだ。からくり人形作りは孤高な作業なのだから。……と、一人納得する。

 ここまで来たら、後はもう、着物の着付けや障子のセット、的作りといった仕上げの作業が残るだけ。袴を両面テープで貼り付けた下半身を取り付け、上半身枠をはめた後、着物を着せる(写真26)。障子は天板下の四方にはめるが(写真27)、唐子人形の献身的な働きをずっと見ていたい人は前方の障子を外しておくのもよし。そしてついに最後の最後。太鼓や錦、房飾りなどで的をパパッと作り、二つ並べて、出来上がり~(写真28)。いやあ、ジーコのCMじゃないけれど、「ひとりでできた!」ってな心境。何とかやり遂げた次第です、ハイ。

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