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生命情報科学の源流

第6回 1945年:最終秘密兵器

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関連書籍・映画のご紹介

本文に関わる事柄や時代を知るために役に立つ書籍や映画を紹介しています。

※映画『ビルマの竪琴』 (2ページ)

竹山道雄の小説『ビルマの竪琴』は市川崑監督により、1956年(昭和31年)と1985年(昭和60年)の2度にわたり映画化された。物語の舞台は、インパール作戦の失敗から終戦を迎えたビルマ。作戦を生き残った水島上等兵は、本国へ帰還する連隊の仲間を振り切って、現地で戦死した日本兵を弔うため、僧侶となってビルマに残る。

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※映画『戦場にかける橋』 (2ページ)

1957年(昭和32年)製作のイギリス映画。舞台は1943年(昭和18年)タイとビルマの国境近くにある日本軍捕虜収容所。当時、実際に日本陸軍は両国を結ぶ泰緬鉄道を建設していた。技術は日本のものだったが、英軍捕虜達に重労働を強いた。収容所から脱走したシアーズが保護された場所は、コロンボの英軍病院。クワイ川への架橋工事を阻止するためにシアーズは送り返される。1976年(昭和51年)、この映画がテレビで初放映された時、冒頭で荒船清十郎・衆議院予算委員長(当時)の「武士道は究極において騎士道につながる」との声が響いた。しかし、この言葉はこの映画をはなはだしく誤解したものである。

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※『明日までつづく物語 ぼくたちの町の戦争』 (5ページ)

小屋正文・小林大治郎・土居和江著 平和文化刊
静岡県の島田学園・高校の先生と生徒達による歴史研究「島田と戦争」をまとめたもの。地元の戦争体験者から見た海軍技術研究所島田分室の姿も収められている。

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※映画『ゴジラ×メカゴジラ』 (6ページ)

2002年(平成14年)公開の本作は平成のメカゴジラシリーズ1作目であり、メーザー殺獣光線車へのオマージュ作品。作中では、1954年(昭和29年)に倒したゴジラのDNAを使って設計され、DNAコンピュータに制御される新型メカゴジラ(機械の龍、すなわち機龍)がメーザー砲を装備して、特生自衛隊の対ゴジラ兵器として登場する。メカゴジラへのエネルギー補給にマイクロ波による伝送が使われるなど、最先端の科学技術を用いた設定となっている。公開直前に発表された小柴昌俊教授のノーベル物理学賞受賞を反映してか、初代ゴジラ(湯川秀樹受賞の5年後)とは登場する物理学者の風貌が大きく異なる。

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※映画『ラストUボート』 (7ページ)

1993年(平成5年)製作の日独合作映画。酸化ウラン235を日本に運ぶUボート・U234のノルウェー出港から連合軍への投降までを描く。ドイツの無条件降伏を受信した艦長は投降を決断するが、それを知った2人の日本人海軍技官は酸化ウランを海中に投棄し、自決する。実際には酸化ウランはアメリカに渡った。

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※『空白の天気図』 (8ページ)

柳田邦男著 新潮文庫
原爆投下の1か月後の広島を枕崎台風が襲った時、原爆被災者の手当てのために集まった東大や京大の医療班に交じって、原爆の効果を調査する京大荒勝研究室の物理学者たち(戦時中、F研究に従事)がいた。彼らの運命を描いた本書は、『マッハの恐怖』でデビューした柳田邦男の渾身のノンフィクションである。題名は、台風の通過につれて観測所が被害を受けて天気図に空白ができていった史実に基づく。戦中から戦後にかけての気象台関係者達の姿も描かれており、その中心には1941年(昭和16年)7月に気象台長となった藤原咲平の姿がある。この藤原こそは、かつて東大で渡辺慧を指導した物理学者。1926年『雲をつかむ話』の中で藤原は「無生物界では大部分の現象が平等の状態(平衡)へと変化を続け、平等になると変化は止む。しかし生命現象は分散から集積にむかって変化を続け、差別化の原則に従う」。この議論を後に渡辺は、『生命とはなにか』におけるシュレーディンガーの議論を先取りするものと讃えた。

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※映画『ローレライ』 (8ページ)

2004年(平成16年)に公開された映画の原作は福井晴敏著『終戦のローレライ』。広島、長崎に続く第3の原子爆弾を準備するアメリカを阻止するために派遣されたのは、ドイツから回航した元フランス潜水艦「伊507」。そこに搭載された 3次元水中レーダー、“ローレライ・システム”は人体実験に元づく特殊兵器だった。アウシュビッツでの人体実験、ドイツ降伏時に日本海軍の所有となったUボート(U181後伊501、U862後伊502)の存在、広島に投下された原爆をマリアナ諸島テニアンへと運んだ米重巡インディアナポリスの伊58による撃沈(ただし原爆揚陸後)、戦前フランスが一隻だけ建造した固定式砲塔を搭載した潜水艦の存在(映画ではこの砲塔で原爆を搭載したB29を撃墜する、実際にはドイツの手にわたる事無く沈没)など、様々な史実がこの映画の背景にある。

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※『原爆をつくった科学者たち』 (9ページ)

J.ウィルソン編
中村誠太郎・奥地幹雄訳
岩波書店刊
12名の関係者がマンハッタン計画を回想する。フリッシュを除いて超有名人というわけではなく、当時の活気とアメリカ社会の「若さ」が生き生きと語られる。そのあまりにもアッケラカンとした言葉に対して、訳者の中村博士は「この本を読むと気になることが1つある。それは科学者が自分たち自身の、そして原爆投下によって生ずる住民の放射能障害についていずれも深く気にとめていなかったことである。———原爆投下のスケジュールを組んでいた科学者が心配していたことは、被害をこれから受ける人たちの長期にわたる運命ではなくて、投下当日の広島と長崎の空気力学的条件と、投下日までに日本軍に襲撃されるのではないかという恐れであったという」。彼らの恐れを実現してみせたのが、映画『ローレライ』である。

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※『ナチと原爆』 (10ページ)

S.A.ハウトスミット著
山崎和夫・小沼通二訳 
海鳴社刊
占領ドイツ軍に両親を殺害されたユダヤ系のオランダ人物理学者ハウトスミットは、ドイツでの原爆開発を調査する米機関「アルソス」の責任者になり、敗戦間もないドイツへ向かい、ハイガーロッホ等での調査に従事した。

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※『なぜ、ナチスは原爆製造に失敗したか』 (11ページ)

トマス・パワーズ著
鈴木主悦訳 福武文庫
原題は『ハイゼンベルクの戦争』。ハイゼンベルクとドイツの原爆開発についての決定版。最大の驚きは、ノルウェーの重水工場を英特殊部隊が攻撃する映画『テレマークの要塞』(原題『テレマークのヒーローたち』・写真下)が実話だったことである。

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※『部分と全体』 (11ページ)

W.ハイゼンベルク著
湯川秀樹序・山崎和夫訳
みすず書房刊
ハイゼンベルクの知的自伝。1919年(大正8年)から1965年(昭和40年)をカバーする全20章の12章まででボーアが主要な役を演じている。ほぼ中央の第9章「生物学、物理学および化学の間の関係についての(ボーアとの)対話」の中で語られるボーアの言葉「まず最初に、一つの有機体は、古典物理学によって支配される多くの構成要素からなる系としては、決して持ち得ないような全体性を持つことを認めねばならない」こそは、この本のタイトルを説明するものではなかろうか?

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